地層博物館のような秩父【子どもと行く】おすすめスポット紹介
地層好きなら一度は訪れたい場所、地質学発祥の地『秩父』。地層や化石がゴロゴロしていてまるで街全体が地層博物館のようです。というのも、およそ1500万年前の秩父は海だったから。
子どもが石・岩・化石・地層・宇宙好きで、行けそうな距離感ならぜひ行ってほしい。
今回は埼玉県の長瀞・秩父地方に2泊2日(前泊)して、もはや街全体が地層博物館だと知ったので地層のおすすめスポットを紹介したいと思います。
- 3歳男の子のアラフォー母
- 親子共に石とか地層や化石が好き
- 今回の旅(2022.4月)は幼稚園入園前の最後の旅行として近場の長瀞・秩父をたまたまチョイス。地層や化石がゴロゴロしているのは行ってから知りました(ラッキー♩)。
お子さんが道を歩いているとき、公園で遊んでいるときに石を拾うようになったら見てね/
恐竜が好きな幼児におすすめの絵本/
地層博物館のような秩父 国指定天然記念物『ようばけ』
『ようばけ』は国指定の天然記念物、約1,500万年前の見事な地層の岸壁です。
以前は木々が生い茂っていましたが景観重視にするため伐採したようです。スッキリ。おかげで地層がはっきりくっきりよく見えます。
ようばけは川の向こうにあるので対岸から眺めるスタイルです。
間近で見たい方は双眼鏡をもっていくことを強くおすすめします/
私は持って行かなくて(ようばけに行くのも旅行中に決まったから)、持ってくればよかったー!と話してたよ。
やはりつねに持ち歩く!
ようばけの名前の由来
なんだかおばけみたいな名前だなという第一印象。気になったので名前の由来をしらべてみると、
「よう」が太陽の陽。時間が経ってもお日様がずっと当たっているようすからそのように呼ばれるようになったそうです。
「ばけ」は「崖」の意味。つまりずっと太陽の光が当たっている崖、という意味ですね。
ようばけの地層の種類
ようばけは2つの地層の種類が見られるようです。
上の方と下の方では地層の種類がちがうらしく、このような地層を専門用語で「傾斜不整合」と呼ぶらしい。
下位の地層:秩父盆地層群小鹿野町層(新第三紀中新世の中期はじめ、およそ1600万年前)
上位の地層:段丘推積物(第四紀更新世の後期後半、数万年前)
引用元:楽しい地層図鑑 P50
たしかに、よく見ていると上の方が平行の地層で下の方は斜めの地層です。そこに崖の凹凸も加わりとても魅力的でいつまでも見ていられる景色。
ようばけで川遊びもできる
ようばけの下には川があり川遊びもできるようです。夏はぜいたくにようばけを見ながら川遊びも楽しそうですね。
ただ、崖崩れ(落石)が多いらしいので注意が必要。とくに冬から春のあいだに多いそうで川をこえて対岸までくることもあるとか。遊ばれる際は十分に注意してくださいね。
ライフジャケットもお忘れなく。
うちではモンベルの子ども用ライフジャケットを使ってるよ
地層ようばけの情報・公式サイト
国指定天然記念物のようばけのことがわかるホームページを載せておきます。
地層博物館のような秩父 おがの化石館
ようばけから歩いて10分くらいの距離にあるおがの化石館。こちらはぜひ立ち寄っていただきたいおすすめスポット。
こじんまりしてるのに内容が濃い!なのに大人300円、小中学生は200円で幼児にいたっては無料です。
入口の玄関を入るとパレオパラドキシア(約1,500万年前の哺乳類)の骨が目の前に広がります。ちなみにパレオパラドキシアの化石も国指定天然記念物なんだとか。
2階建の建物いっぱいに骨やら化石がゴロッゴロしています。
巨大アンモナイトをさわれるとか、アンモナイトが何層にも群集している化石があったりさすが地質学発祥の地。化石のクオリティがちがう!!
2階のベランダからようばけが見えます。
地層博物館のような秩父 国指定天然記念物『岩畳』
幅50m、長さ600mもの岩畳は見ているだけでうっとりしてしまうのですが、おどろくべきは1枚岩でできているということ。
岩畳も地層のようにミルフィーユ状に段々になっているので見ているだけでとても楽しいです。
この岩畳は「地球の窓」とも呼ばれているのですがその理由は”地球の中身”だからだそう。地球を掘ると岩畳のようになっているんですって。
通常見ることのできない地球の中身が見られるなんて神秘的ですよね。
しかもここ、散策できるので地球を肌で感じることができます。
どんどん登っていくと岩畳が高くなっていきます。そして真下は川があるので危険。お子さん連れの方はとくに気をつけてくださいね。
立ち寄る際はスニーカー必須。トレッキング用の靴だとより滑らずグリップが効くのでおすすめです。
登山・トレッキングにくわしい夫婦が愛用中の靴はメレル。
岩場、雨の日、自然公園とかに行くとき用のゴアテックス(防水)の靴だよ
岩畳を歩いているとき、好奇心旺盛の息子は崖っぷちに向かって歩いていくのでハラハラした😓子ども用ハーネスを持ってくればよかったかもと脳裏をよぎったよ
岩畳はライン下りのAコースの終点地点にあるので、ライン下りをされるなら”ライン下り→岩畳散策”で見学が効率良し
地層博物館のような街 長瀞荒川ライン下り
有名な長瀞ライン下りはゆったりとした川を手作りの木の舟で下っていくというものです。たまに川の流れが急になり、舟に水が入ってくることもあるのでそれがまたドキドキします。
ライフジャケットが用意されており、3歳でもぴったり着られるしっかりした幼児用ライフジャケットもありました。
コースは3つあり、
- A、わりと水しぶきが舟に入ってくるコース(親鼻橋〜岩畳 約20分)
- B、ほぼほぼゆるやかなコース(岩畳〜高砂橋 約20分)
- C、両方コース(親鼻橋〜岩畳〜高砂橋 約40分)
です。ポスターでよく見る水しぶきがあがっているのはAコース。
ライン下りの運営会社は3社です。
今回の旅行で2日連続ライン下りをしました。せっかくなのでちがう会社にしようと2社利用し、コースも変えて乗ったのでちょっとしたちがいもお伝えできればと思います。
2022年3月の大きな地震で崖崩れがあって全社ライン下りを中止していたそう。4/1に復旧したみたいで乗れました。
乗ったのは4/6、7。知らずに行ったがラッキーだった。
ちなみに、長瀞(ながとろ)の”瀞”は川の流れがおだやかで深い部分のことを指すみたい。瀞が長くつづくことから”長瀞”と名付けられたそうな。
そう言われてみるとゆったり流れる川って珍しいかも。
このおかげで岩や地層や滝の景観をじっくり楽しめるんだね!
荒川ライン下り 1コースのみで選べず
初日は『荒川ライン下り』という会社で乗りました。先ほどすこしふれた地震の影響で1コースしかなく選ぶ余地なし。
ゆるやかなコースでした。ゆるやかなコースの終盤にスタッフの方が「ほかの2社はここが終点ですがうちはもう1つ下ったところが終点となっています」とおっしゃっていました。
単に3社同じだと混み合うのか(ある程度舟を川に停めて一気にトラックに積んで回収し、また上流へ戻すしくみ)、ちょっとしたサービスなのか、両方なのか。
体感としては10mくらい長かったかな?ゆるやかな川を舟でス〜と進んでいるので感覚としては一瞬でした。
ちなみに駐車場無料。
秩父鉄道長瀞ライン下り Aコース
息子がまた船に乗りたいというので2日連続でライン下りをしました。せっかくなので運営会社を変え今回は『秩父鉄道』が運営されている長瀞ライン下りに。ついでにコースも変えました。
AコースとBコースがあり、Bコースが前日荒川ライン下りとコースだったのでAコースを選択。
AコースはBコースより上流に位置し川の流れが急な箇所が多く、水が舟に入ってくる量が3倍以上という印象。最大で1mの段差があります(そしてポスターで見る写真は多分このスポット)。
とくに前の席3列くらいまでは膝が濡れるのでカッパの着用をおすすめします。
前日はセパレートタイプのカッパの下もはいてたけど濡れなかったから今回はいいや、と履かなかったら濡れたよw
(でも撥水タイプのズボンを履いていたのでダメージなしだった)
夏なら暑いから濡れてもいいやって思えるかもしれないけど、春や秋に濡れると体が冷えちゃうからね、とくに小さい子どもは体温が奪われやすいから気をつけないと。
雨量が多く水かさが増しているときはさらに濡れるそうです。数日前〜前日の天候もチェックしておくといいかもしれません。
カッパまでは用意したくないなという方は衣類用の防水スプレーをかけておくと安心かと思います。
ライン下りはどのコースがおすすめ?
Aコース(上流)は、先ほど紹介した『岩畳』が川の中ならではの下からの視点でじっくりゆっくり流れるように600m分観察できるのですばらしい景観で魅力の1つです。
どちらかおすすめするなら岩畳も見られて急な箇所も多めと盛りだくさんに楽しめるAコース!
意外とあっという間におわっちゃうので両方コースがあればそちらもおすすめしたところですが、はじめてのライン下りだと子どもが怖がらないかちょっと心配ですよね。とくに幼児だと。
好奇心旺盛のお子さんならAコース、ちょっとこわがりさんならBコーススタートが安心かもしれません。
両日とも3歳息子は最年少だった
1日目は子どもがいなくて、2日目に6歳くらいの男の子がいたよ
地層博物館のような秩父で自然の博物館
博物館もあります。が、1泊とかで時間が限られている場合は割愛してOKと個人的に思います。
勉強するところで体験とかはとくになく、さわってOKなものがないので幼児は飽きそうです。
森のジオラマがあり剥製があったり鉱物があったり植物、鳥など普段から博物館に行かれている方ならわざわざ旅行中に行かなくてもよさそうであります。
ただ2Fの標本コーナーは個人的に楽しかったかな、寅年にちなんで名前に”トラ”がつくすべての昆虫を集めた標本とか。息子は見向きもせず走り回りはじめてしまった(飽きた)ので退散。
自然博物館かおがの化石館のどちらかしか行く時間がない場合はおがの化石館を強くおすすめします。(自然博物館さんごめんなさい)
地層博物館のような街秩父で泊まった旅館
おがの化石館とようばけの近所で、ライン下りもわりと近かったのでとても便利なお宿です。
いい意味で高級旅館じゃないので元気いっぱい走りまわる系の3歳といっしょでもそこまでハラハラせずに過ごせるのでちょうどよいグレード感というかアットホーム感というかでした。
お部屋も12畳あるのでゆったり過ごせます。
客室に料理を運んでくださる際、息子は毎回仲居さんのお手伝いをしていたのですがどなたも「お手伝いしてくれてありがとう!」「助かったわー♡」「またくるわねーいっぱい食べてねー」とやさしく接してくださったのもありがたかったです。
幼児連れとしてはこういうご配慮、本当にありがたいよね
「あぶないからさわらないでね」じゃない対応で感動!
家族の貸切露天温泉風呂も、内風呂と露天があるので寒い思いをせず内風呂で体を洗うことができるので小さな子どもがいる家庭にとてもありがたい!
温泉の温度も幼児でも入れる温度だったので助かりました。
そして私が個人的にけっこう気にしているお風呂マットも毎回交換されていて清潔でした。
お世話になったお泊/
秩父西谷津の湯 里山香ぐはし 宮本の湯地層博物館のような街秩父長瀞で見られる有名な地層一覧
楽しい地層図鑑から秩父・長瀞の地層をピックアップしました。気になる方は旅行前にチェックしてみてくださいね。
- ようばけ:埼玉県秩父市赤平川沿い
- 前原の不整合:埼玉県皆野町
- 虎岩(スティルプノメレン片岩):埼玉県長瀞町
- 緑色片岩:埼玉県長瀞町(虎岩のすぐ近く)
- 黒山三滝(黒山層):埼玉県越生町
地層博物館のような街秩父でgeoスタンプラリー開催中
2022年3月1日(火)〜5月5日(木)まで缶バッジがもらえる『古秩父湾(こちちぶわん)スタンプラリー2022』イベントが開催されています。旅の日程に余裕があったら参加してみると楽しいかも♩
テーマは約1500万年前の秩父にあった海『古秩父湾』。
地層や化石を見てまわりスタンプをおして缶バッジかクリアファイルをもらえるというもの。
缶バッジがけっこう大きい!
巡る場所は6カ所あり、どこでもいいのでスタンプを3つ集めたらバッジ2コかクリアファイル1枚がもらえます。スタンプを6つ集めたらまたバッジ2コまたはクリアファイル1枚で、さらにレプリカ作成キットの抽選に応募できます。
スタンプがある6カ所のうちプレゼントと交換できる場所は3カ所で、有料施設なので入館料が必要です。このスタンプラリーでいう3、5、6番。受付の方に声をかけて交換していただきます。
これまでに紹介してきたおがの化石館(3番)と自然の博物館(6番)も対象施設です。
旅の思い出にもなりますね。
3カ所まわって缶バッジを2コももらえるのはちょっと嬉しい(*^^*)
家族でまわったので3人分なので6コ!
服につけたりリュックにつけたり楽しんでるよ。
地層博物館のような街秩父をまとめ
これまで紹介してきた地層のおすすめスポットをまとめると、
とくにおすすめのスポットは
- ライン下り
- 岩畳
- ようばけ
- おがの化石館
です。
2泊とかで時間に余裕があるようでしたら
- 自然の博物館
- 先ほど紹介した地層巡り
- スタンプラリー巡り(2022年5月5日まで)
お世話になったお宿/
地層博物館のような街とは知らずに行ったので、地層スポットを巡りたかったなという気持ちもありつつ、ライン下りが親子共にとても楽しめたので(しかも2回も!)とても満足です。
子どもが地層博物館の街に飽きてきたら
お子さんのペースに合わせて地層や化石を楽しんでいるつもりでも、もしかしたら子どもはそろそろ公園であそびたいと思っているかもしれません。
お子さんによっては見てさわって体験して楽しんでも、思いっきり体を動かして遊ばないとストレスがたまってしまうかもしれません。
そんなときは公園へ行きましょう。大きくて広いミューズパーク。機関車バスも通っているほど。レンタサイクルで公園を巡るのも楽しいです。
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